御施主様のための現場チェックポイント(解体・中間・竣工)

「中古マンションを購入してリノベーションをしたけれども、希望通りのデザイン、施工方法になっていなかった・・・・。」

このようなトラブルを避けるためには、リノベーションが行われている現場に定期的に足を運んで自分の目で進捗を確かめる必要があります。

しかし、工事の現場に足を運び現場チェックをしたところで、どこをどのように確認すれば良いか分からない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、リノベーションにおける現場チェックのポイントを解説していきます。

読んでいただくことで、現場でチェックすべきポイントが分かるようになり、希望通りのデザイン、施工とならずにトラブルとなる事態を避けることができます。
ぜひご一読ください。

現場でチェックすべきポイント

ポイントを指摘する女性リノベーションの工事現場で確認すべきポイントは、解体・中間・竣工・引渡のそれぞれの工程によって異なります。
ここでは、それぞれを詳しく見ていきましょう。

解体

お部屋をリノベーションする際は、床や壁、設備などを全て解体して躯体が剥き出しの状態にします。
そして解体をすることで、間取り図だけでは分からなかったいわゆるスケルトン状態のお部屋の中身を肉眼で確認できるようになるのです。

契約時に決めたリノベーションプランは確定ではなく、解体後でなければ実現できるかどうか不明な箇所も存在します。

解体時に、御施主様もいっしょに立ち会ってお部屋の状態を確認し、今後の工事の方針を入念に確認しましょう。

図面との違っている場所がないか

中古マンションをリノベーションする際に、お部屋の図面が残っている場合は、それを参考にして工事を進められていきます。
しかし中にはお部屋が図面通りに建築されていないケースも存在するため、図面と違っている箇所がないかチェックが必要です。

有効活用できるスペースはないか

マンションを解体してみると思わぬデッドスペースが発見され、有効に活用できる場合があります。

例えば、給排水管を通すためのパイプスペースが図面ほど必要ない場合や、梁の下に余分なスペースがある場合などは、収納用の棚などを設置してしたり、水回りを広くしたりできる場合があります。

解体の現場をチェックすることで、デッドスペースを自分の目で確認でき、どのように使えるのかをその場で考えることができますね。
ただし、その場合、図面の変更や見積もりの変更が必要になり、工期や契約金額が変更になる場合がありますので注意しましょう。

追加で費用が必要になるか

お金と家解体することによって、見えていなかった壁や梁、柱、配管などが露出し、計画していた図面が実現できず、工事の内容が大きく変わることがあります。

施工内容の変更が必要かどうかは、自分自身の目で解体された現場を確認して、担当者と相談しながら進めていくとスムーズですね。

その他、解体でチェックするポイント
  1. 躯体の状態(コンクリート製の柱、梁、壁、床の状態)にクラックや破損はないか?
    (コンクリート現しや塗装仕上げの場合、追加で補修が必要になる場合も。)
  2. 共用配管に劣化、水漏れはないか?
    (管理組合に依頼して、補修をしてもらう必要がある場合も)
  3. 外周面、天井に水漏れ、雨漏れの形跡はないか?
    (管理組合に依頼して、補修をしてもらう必要がある場合も)
  4. 既存再利用の場所(断熱材、下地材等)に劣化はないか?
    (追加で費用発生する場合も)

中間

中間検査のポイント
  1. 中間検査では、床・壁の下地が出来た段階で行われるのが通常。
    (お風呂以外の水回り設備はついていない。)
    (仕上げ工事は行われていない。)
  2. 確認ポイント
    • 間取りのスペース感は適切か?家具の配置はイメージできるか?
      (初めて2D図面が3Dとして立体的に体感できる。図面ではわかりにくい天井高さ感も確認できる。
    • 電気スイッチコンセントの配置は適切か?
      図面では気にならなかったことが見えてくる場合も。このタイミングが最後の変更できる期限。この時でも追加費用・時間がかかる場合もあるが、この時期を過ぎると全ての変更が不可能となる。
    • 工事の進捗は予定通りか?
    • 近隣、管理組合、管理会社とトラブルは起きていないか?

竣工

竣工検査とは、リノベーションの工事が終わり、施工図面、見積もり通りに工事が行われているかを確認する段階です。
竣工段階でのチェックが不完全だと、工事の不備に住み始めてから気づいて、入居後の是正工事となり、生活不便が発生する場合がありますので、入念に確認しましょう。

また、竣工段階で修正が必要な箇所があった場合は、修正箇所を全て記録しておきましょう。
引き渡しの段階で修正箇所がきちんと修正されているかを確認する際に必要となります。

間取り通りに作られているか

間取りも、リノベーションの工事が終わった後は簡単には変更できない箇所ですので、竣工段階で図面通りに作られているかどうかを確認しましょう。
ドアや収納が開く方向や、コンセントの数と位置もチェックする必要があります。

また、ドアや戸を数回ほど開閉して、異音や違和感がないか確認しましょう。

電気の設備に不備はないか

電気などのスイッチ類がきちんと作動するかどうか、1つずつ確認していきましょう。
エアコンや換気システムなどの空調設備も、問題なく動作するかどうか確認すると安心です。

竣工時のメイン検査事項
  1. キズや汚れはないか?入居後は傷の発生時期を特定できないため、原則、対応してもらえません。キズや汚れは引渡し前までにすべて直してもらうこと。是正が間に合わない場合は写真で事前に記録を。
  2. 余裕があれば、その他、建具・スイッチコンセント、水回りの作動確認を。
    (但し、通常これは、施工会社で行うもの。)
  3. 自分の選択した商品・資材が納入されているか?
    (メーカーの発送ミスや、品番入力ミス等で色違いが入っている場合も。)

引渡

引渡しは、すべての工事が終わった最終段階です。
ここで問題がなければ、代金を支払って工事が完了となるため、問題点を確認できる最後のチャンスといえます。

竣工時に指示した箇所は直っているか

引き渡しに確認すべき点は、竣工時に指示した修正箇所がきちんと直っているかどうかです。
仮に直っていない箇所があれば、業者に再度の修正指示が必要になります。
最後に、保証内容の確認やアフターメンテナンスが必要になった際の窓口等を確認しておくとよいでしょう。

リノベを成功させるために現場チェックは大切

リノベーション途中の部屋ここまで、リノベを行う際の現場チェックのポイントについて解説してきました。
リノベーションを成功させるためには、お客様自身の目で現場チェックをする必要性について分かっていただけたのではないでしょうか。

現場のチェックは1度や2度ではなく、解体・中間・竣工・引渡の全ての段階において定期的に行うと安心です。

また、日頃から施工業者や担当者とコミュニケーションを取り、何か問題があった際にはすぐに相談してもらえるような関係作りも大切です。

現場チェックをすることで、希望通りのお部屋に住めるだけでなく、工期の遅れや近隣住民との関係性の悪化を防止することもできます。
リノベーションを行う際は面倒だと思わずに、定期的に現場に足を運んでチェックをしてみてくださいね。

※但し、現場へ行く際は、必ず施工会社に確認をとりましょう。施工途中の現場は安全性が確保されていないため、立ち合いやヘルメット等の安全を確保した状態での入室が必要な場合があります。

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